フリーランスという言葉を聞くと、多くの方がクリエイティブな仕事のイメージを抱くのではないでしょうか?
実際に、デザイナーやイラストレーターなど、クリエイティブな職種が多いことも事実です。しかし、実際フリーランスで働いているのはクリエイティブな職種に限らず、さまざまです。
では、近年着実に広がりをみせるフリーランスですが、どのような職種、仕事があり、どのような働き方をしているのでしょうか?
今回の記事では、フリーランスと会社員の違いから人気の職種まで、分かりやすくご紹介いたします!
フリーランスとは何か?会社員との違い
企業や事業所など、雇用関係をもって仕事に従事している人を会社員とすると、会社員とフリーランスの違いはどこにあるのでしょうか。
フリーランスとは、企業などの特定の団体に属さず、個人の持つ専門知識や専門技術などにより対価を得る形態のことを言います。
企業などと雇用関係にはありませんので、基本的に年金や健康保険などは全て個人負担となります。また、拘束時間がないため仕事の開始時間や終了時間を自由に設定でき、自己の裁量によって長短問わず労働することが可能です。
一方、会社員は団体との雇用関係にあるため、年金や健康保険などは、所属する団体が一部負担してくれます。労働時間は法律に守られて法定時間の範囲内で仕事に従事することができます。ただし、団体の定める勤務時間に出社もしくは勤務することが必要なため、比較的限られた時間の中で業務を遂行する必要があります。
政府の副業や複業の推進を受けてか、最近では会社員として企業や団体に所属しながらフリーランスとして働く方も増加しています。会社員としての恩恵を受けつつ、副業系フリーランスとして活動し、副収入を得ていく、いわゆるパラレルワークも注目を集めています。
フリーランスの仕事内容
フリーランスの仕事は、基本的にクライアントとの業務委託や準委任契約などで仕事を請け負います。契約内容はクライアントにより様々です。
例えば、フリーランスに人気のクラウドソーシングサービスでは、仕事内容を下記のように3種類に分類することができます。
- タスク型
- プロジェクト型
- ミッション型
■タスク型
期日や業務の内容が明確で、単純作業に近いものが多い。
例:データ入力、アンケート、バナーなどのデザイン、営業代行
■プロジェクト型
比較的長期に渡る契約が多く、成果物の概要もしくはその内訳などある程度の概要を聞き、それに準じた成果物を受託者が自らのスキルを用いて作り上げていく作業が多い。
例:記事執筆、ウェブ制作、システム開発など
■ミッション型
成果物などの特定がなく、企業におけるミッションなど目的に応じた役割に基づき、ミッションを遂行していく作業が多い。
例:企業のブランディング、人材開発、アライアンス構築、コンサルティングなど
フリーランスで人気のある職種
フリーランスはどのような職種で人気が高まっているのでしょうか。クラウドソーシングサービス内で人気となっている職種をいくつか挙げてみましょう。
ITエンジニア
エンジニアの需要は非常に高く、第4次産業革命とも言われるIT分野は今後も発展すると推測されており、エンジニアの需要はさらに高まることが予想されています。
フリーランスのエンジニアには即戦力が求められることが多く、高いスキルを身に付けたエンジニアは、比較的高単価で契約されるケースが多いようです。
WEBデザイナー
IT化の流れを受け、WEBサイトを構築する企業は非常に多くあります。毎年数々のベンチャー企業や新規事業の立ち上げがあり、WEBサイト制作や改修におけるウェブデザイナーの需要は今後も続いていくと予想されます。
WEBサイトの立ち上げには専門的な知識が必要になり、デザイン面やコーディング作業だけに限らず、セキュリティ対策などの知識も求められる事があります。それらに加えて、SEOやサーバーの移行などといった幅広い知識を併せて持っておくと、さらに受注が期待でき、単価アップも見込めます。
イラストレーター
最近ではSNSなどでも多くのイラストレーターが活躍しています。ゲームやアプリに使われるキャラクター制作や、小説、ポスター、パンフレットなどで使われるイラスト描画など、イラストレーターが活躍できる場所は多岐に渡ります。
しかし活躍の場が多い一方で、イラストレーターとして活動する方も多いため、競争が激しく、スキルによって仕事が獲得しづらい場合もあるようです。また、報酬単価もスキルによって差があるようです。
ライター
ライターといってもビジネス記事、コラムの執筆、ブログ記事作成、脚本家、小説家、コピーライターなど分野は多種多様です。
それぞれの業種により執筆内容や求められるスキルが異なるため、自身のスキルがどの分野に適しているかを適正に判断することが大切です。
これらの職種以外にも、コンサルタント、アナリスト、スタイリスト、スポーツトレーナー、講師など、様々な業界・分野でフリーランスとして活躍する方が大勢いらっしゃいます。
自分の興味のある分野で活躍しているフリーランスの人がいるかどうかを見てみるのもいいかもしれませんね。
フリーランスになったら気をつけたい事
フリーランスの職務は基本自己責任になります。何かあっても自分で解決しなければならないため、できる限りトラブルは避けたいものですね。そこで、フリーランスとして仕事を開始するにあたって、事前に確認できる「気をつけたい事」をいくつかご紹介します!
業務委託契約内容の把握
業務委託契約とは、フリーランサーが業務を請け負う際、クライアントと納期や報酬金、職務内容などを取り決めて契約することを言います。
業務委託の内容を提示されたら、業務のボリューム、納期、要求される品質(クオリティ)などを確認しましょう。そして、ボリュームやクオリティに見合った報酬金が提示されているかも確認します。
また、クライアントが求めるクオリティの成果物を本当に納品できるかをしっかりと検討する必要があります。納品した後、クライアントの求めるクオリティに満たないため報酬金を減額された、トラブルになった、などといったケースもあるので自身のスキルで可能な範囲の業務であるかを的確に判断しましょう。
クライアントの実態確認
最近では実際に対面せず、チャットなどのコミュニケーションツールを通して連絡を取り合い、契約などもネット上(PDF契約書などのやり取り)で行うといったケースがあります。
クライアントは実在するか、提示されたクライアントの情報に偽りがないか、などをインターネットや企業データベースなどでリサーチして確認しておくことも大切なポイントといえるでしょう。
契約形態
契約を交わす際にきちんと確認したいことが、契約の形態です。
契約の形態には「委託契約(委任契約)」と「請負契約」があります。委託契約は業務が完了した後の完成義務を負いませんが、請負契約では完成・納品後の担保責任を負います。一般的に請負契約の方が責任の重い契約であると言われています。
著作権などの知識
一般に出回っている商品の名前やイラスト、書籍など、著作権や商標権、知財権などにより守られているものを無断で転用などすると、違法行為に当たってしまいます。故意ではなくても違法とみなされる場合が多いため、まずは著作権などの法律をあらかじめ勉強しておく必要があります。
会社員の場合は、会社側で著作権を侵害しないような体制作りをしていたり、万が一、著作権を侵害するような行為があったりした場合でも、会社が対処してくれます。
しかし、フリーランスは個人で動いているため、著作権についての知識がないと意図せずに違法行為を行ってしまう場合があります。そして、個人ですから企業が守ってくれる事もありません。そのため、しっかりとした知識を持っている事が大切です。
フリーランスの魅力
フリーランスでは企業などの規約に縛られず、自由に活動ができ、努力すればするほど収入が増える可能性があります。また、クライアントからの評価は実力の評価につながり、実力を認められればキャリアアップも望めます。
また、結婚や出産など会社員として働いてきた頃とライフスタイルに変化があった女性にとっては、ライフステージに合わせて働き方をコントロールできる形態として、とても魅力のある働き方だと言えます。
【まとめ】
フリーランスは自由に活動時間を設定でき、ポテンシャルに応じて多くの仕事を請け負うことができます。様々な業務をこなしていくことで、会社員の範疇を超えた経験が可能になり、高いスキルが身に着く可能性があります。また、スキルと働き方によっては収入も大きく伸ばせる可能性があるので、自分の能力で最大限稼ぎたいという人にはオススメの働き方です!